◆◇◆◇GW・・残雪の涸沢岳 3.110M◆◇◆◇

 

■コース■
2003年5月3日〜5月5日・・晴れ・・テント泊デビュー
東海北陸自動車道清見インターより平湯温泉ーあかんだな駐車場
5/3:上高地am6:15→明神→徳沢→横尾→涸沢ヒュッテ着pm2:00 
5/4:テント場am7:10→穂高岳山荘着 am9:20→涸沢岳→テント場pm2:00
5/5:涸沢ヒュッテam7:15→上高地バスターミナル着pm1:00
■プロローグ■
今回の山行で、私は4回泣けた。
ヒュッテの鯉のぼりが見えた時、穂高を眺めながらコーヒーを飲んでる時
穂高岳山荘に到着した時・・そして帰り道、ヒュッテの鯉のぼりを振り返った時・・・・。

第1日目
あかんだな駐車場出発
いつもは、一旦平湯温泉で
バスを乗り換えていたのに、今年からは直行便となったようだ。便利になったなぁ
やはり、この季節は、一様にみんなのザックは大きい・・・。ピッケル、ヘルメット・・なんと、スキーをかついてる人までいる!しかも足元は、あのスキー靴・・・いやはや。

上高地バスターミナル着
雪は見当たらない。
大きなザックに満面の笑顔の人々しかいない
私のそのひとり・・でも、ザックがおもっ!
この先ちびっと不安。
本当に涸沢までいけるのだろうか

徳沢まで雪は見当たらない
でも、横尾までは、、
残雪が多く残り
沢を歩いたり、夏道を歩いたり
トラバース気味の雪道を歩いたり
ゴロゴロ落石の道もあったり・・
まだ先は長いのに
気の抜けない道が続く・・
やっぱり、夏とは違う。

本谷橋着
ここから、道は急坂になって、
しかも大きなデブリがいっぱい
大きな石が不自然な所に転がってる・・ん?と、上を見たり
きょろきょろしながら登る。
こわーい。ぐるしー。
おもーい。

喘ぎながら、登っていると
誰かが叫んだ
「ヒュッテの鯉のぼりだ!」
ん?
(ノ゚ο゚)ノ  オオオオォォォォォォ-
つ・つ・着いたんだぁ。
頑張ったなぁ。私。
私もなかなかやるじゃん。
うるうる(T.T)

着いたはずでしょ?
なんで、どうしたってゆーの?
なかなか鯉のぼりが近づかないけど・・
どーして。
一度喜んじゃったから
よけいに辛い・・
ぐるじー。
もう頑張れなーい。
泣き言が渦巻く・・
しかも、私が後続を堰きとめとるーっ!

やったぁ!到着!
テント設営だぁ。
テント場は、もうすでに
停止線ギリギリ
ロープギリギリの所しか空いとらんぞ。
まあ、いっか!
いちおうロープの中だし、
前にテントがなくて眺めいいじゃん!
んー。地面を平らにし忘れたな。
びみょーに斜めになっちゃった。
これも、まぁいいっか?
ここに来れただけで満足だもん。

さぁ。ランチだ!ランチだ!
疲れたから、明日のお昼にって思ってた
キムチラーメン・・
しかも激唐スパイスを
全部入れちゃった。

うーーーーっ!
からーーーーーーーーっ!
旦那さんの唇が2倍になっとる。
すげーっ!

暑いぐらいの日差しの下
旦那さんは自分が担いで登った
テントでお昼寝・・
私はコーヒー飲みながら
飽きることなく山々を眺め続ける
ううーっ!
苦しかったけど
よくここまで来れたなぁ。
頑張ったなぁ。私ってば・・
本当に、ここまで、しかも
その日のうちに涸沢まで来れるとは
思ってなかったもんな。

明日は、重いザック担ぐ事もないし
ちびっとだけ
登ってみっかな・・
なーんて生意気な考えが
むくむくしだす・・
なーんて、無理無理・・
だって、まるで垂直じゃーん。
でも折角ピッケルもって来たのに
ためしたいなぁ。
ハハハ・・無理無理・・
止めとけってば・・
また後続堰きとめる気かよっ!
頭の中は、ひとりボケとつっこみ状態だ。

涸沢はいい歳した大人を
無邪気な子供に変えちゃう場所なんだね
カメラマン
ボブスレーをする若者
雪で作ったテーブルと椅子で
パーティやってるグループに
スキーヤー
そして・・
ただの酔っ払い・・

夕ご飯・・
今夜は、自分で作らなくちゃ
誰もつくっちゃくれない。
持ち込んだ野菜は、雪のお陰で
シャキシャキしてる
アルファ米ってば、おいしー。
いける味じゃーん。
夕日見ながら、
食べるキムチ鍋も、とっても美味しい。
それにしても
お昼といい・・激唐づくしだな・・

強い日差しから一転
太陽が沈むと、とたんに
あたりは冬モードに・・
風が尋常じゃないほど
マイハウスに吹き付ける・・
ぬくぬくダウンシェラフも
雪面から冷たさが伝わって来て
冷たい。
風の音で眠れない・・
まだpm7:00だっつーのに
なーんもやる事もないし
寝るしかないか・・
それにしても、となりのテントは
にぎやかだなぁ。こーんな
風がつよいのに
持ち込んだ鉄鍋で鍋をつついとる。
すげーなぁ。

「満天の星だぁ!」
鍋をつついてるおばさんが叫んでる・・
ちらっと小窓から見る・・
あーっ!
コンタクト外しちゃったし
よく見えないや。
それに、風が強すぎて・・
星って気分になれないよー。
よし。明日に期待しよう。
今日は寝るのだ!

2日目・・
今朝も雲ひとつない空
モルゲンロートに赤く染まる穂高が美しい
涸沢岳や涸沢槍も染まってる
感動にひたるさくらっちの横で
♂ってば、
「俺は、いもむしじゃねーっ!」とか
「俺は、カンガルーにはなれないよぉー」
等と、ワケの分からん事と
ぶつぶつつぶやいてる・・
身長ぴったりのシェラフが
やはり♂には、窮屈だったようだ
今朝のご飯は夕べのキムチ鍋の汁に
残ったご飯と、残しておいた野菜を入れて
キムチおじや・・
うーん。唐唐づくし・・でも美味しい。

でも・・みんな行動早いなぁ。
今ごろ食べてんのは、私たちぐらい
もう結構いっぱい奥穂高めざして
登ってるじゃないの。
うーん。
私たちはどうするんだろー。
ははは・・
私にゃーあの斜面は登れやしませんぜ!
ふふふ・・
・・といいつつ、
何とか途中まで登ってみようって事に・・
空身ってのもなんだし。
タオルとティッシュぐらい入れたサブザック背負ってノロノロ登りだす・・
トレースは1本だし、よーし、今日は後続を
堰き止めないぞーっ!(`0´)ノ オウ!

結構高い所まで、来ちゃったなぁ。
怖くて、後ろっていうか・・下が見れないや。
旦那さん・・
「おい!テントがあんなに小さい・・」
・・って、だから怖くて振り返られないんだ
ってーのっ!(●`ε´●)ぷぅ~
今滑ったら、後続もろとも滑落だ!
思いっきり、アイゼンの出っ歯使って
雪面をけりこむ・・雪がそのたび高く
舞い上がる・・
ぐるしい。怖い。ぐるしい。怖い。ぐるしい。

はぁはぁ。。
あんな年配の人まで登ってるんだし・・
ん?ピッケルがサビサビのぼろぼろ・・
ベテランだーっ!
皆ピッケル使い込んでる人ばっかりだぁ!
また、こわーくなって来たぞ。
やっぱり無謀だったかな。
戻るって言っても、
下ってる人が全然いないじゃーん。
しゃーない行くしかないのねん?
旦那さん
「よーし。次は、あの岩まで登るぞーっ」
・・って、ちょっとだけ登るんじゃなかったのー。
私の言葉は声にならず、どんどん先を登り始める
えーん(T.T)   やっぱり、行くしかないのねん。

「おい!もうすぐそこや!登るぞ!」
「それとも、戻るか?」
え?もうすぐ・・?んなわけないっしょ。
すぐなら、登るわよっ!
結局、だまされたのかなぁ・・
何とか、無事穂高岳山荘に到着
ここまで来れた事が自分でも信じられない
しかも、何人か追い越しちゃったりもしたじゃないのさ。
奥穂高は無理だけど、涸沢岳に
登れるとは思っていなかったよ。

いよいよ尻セードかぁ。
まるで崖のような斜面を下る
下るというより、滑って下りる感じ。
うーん。はじめ怖かったけど、慣れてくると
楽しい・・。ずーっと滑って下ってる人もいる。
私は怖いから、ずりーっ、ずりーっと滑って下りる
よーし、帰りは、涸沢小屋に寄って、
有名なソフトクリームを食べるぞーっ!
(`0´)ノ オウ!

それにしても、ヘリコプターが
やたら飛んでる・・
我が家吹き飛ばされてないかなって
心配になったけど、無事あった・・ほっ。
あれっ。テントの数がめっきり減ってる
となりのおにーちゃんも、
賑やかだった鉄鍋グループもいない・・
みんな穂高登って、即下山したんだぁ。
すげータフ!
今夜の夕食は、お昼が遅かったからか
おなかもあまりすいていないので
アルファー米に、お味噌汁、キムチ
うーん。この、しごく
シンプルな組合せがたまらない・・
ふたりとも、美味しい!美味しい!連発!
うーん。日本人やねぇ〜。

今夜は、風もなく星がとっても綺麗
ぬくぬくダウンシュラフに包まって
コーヒー飲みながら、星を眺める事ができた
これこれ・・これがやりたかったんだぁ。
今夜は、反対隣りのグループの宴会が
にぎやかだ・・・。

 

3日目
楽しかった、涸沢とも今日でお別れ
テント撤収し、多少軽くなったけど、
やっぱり重いザック背負って下山。
ヒュッテが見えなくなるあたりで
振り返り・・
「さようなら・・また来るね」

■反省■
1.日焼け止めはムラなく塗る・・今回鼻の穴の輪郭だけ塗り忘れたらしく、真っ赤!!
2.水筒は、かさばらないビニールタイプを使う
3.コーヒーは粉のインスタントを使う
4.今回、目も紫外線でやられた・・逆さパンダをおそれずサングラスは必須!
5.テントの中央に寝るのは、背の高い♂にする
6.乾燥するため、ハンドクリーム&リップクリームは必須。
■びっくりした事■
3日目・・まもなく横尾・・って所で、なにやらゴロゴロッと雷のような地響きが・・
よく耳を澄ませてみると、それは落石らしき音だった。しかも音からすると、
かなり大きな石のような感じだ・・おー!( ̄0 ̄ )ノ誰も死んでないよなぁ。
やっぱり、春山は怖い・・
■感想■
当たり前だけど、GW・・残雪の涸沢は簡単じゃなかったよ。
しかも初のテント泊とくりゃあ、んなもん、苦しいはずだよね。
途中、ザックの重さがどれほど、恨めしかったか・・
だからこそ・・
「ヒュッテの鯉のぼりだ・・・」
誰かが叫んだこの言葉を聞いた時の気持ちは、
生涯忘れられないかもしれない・・・。
そして・・その鯉のぼりが見えてからの登りが 、一番長く、つらかった事もね・・。