「御霊祭1」

京都在住のろんろさんから 「御霊祭」について第一報がきました。

5月18日に行われる御霊祭は日本最古の御霊祭と言われており
上御霊神社の例祭で何が何でも5月18日を変えませんので皆さんは仕事を休み
お稚児さんは学校が公休扱いです。

とりあえず
「御霊祭」の紹介前に、舞台となる上御霊神社と下御霊神社の紹介をします。

上御霊神社
上京区御霊前通烏丸東(地下鉄鞍馬口駅すぐ)
桓武天皇が平安遷都の際、平安京の守り神として、御祀りされたのち御所の氏神さんとなりました。これにあやかる為、庶民からも親しまれ何事に関してもお願いする「地域の氏神さん」となりました。

下御霊神社
中京区寺町丸太町下ル
上御霊神社建立より80年ほどのちに、疫病が流行り、その際、御所にて御霊をまとめて御祀りする為に作られたらしいです。共に天皇ゆかりの日本最古の「御霊祭」として、毎年5月18日に「還幸祭」が行われます。

現世に災いをもたらすのは、
言われ無き罪を科された
高貴な死者の霊を
御祀りして鎮めると言う御霊信仰から
毎年5月18日に行われます。

京都の北野天満宮は今は学問の神とされていますが、そもそもは、菅原道真公の
仕返しが怖くて祀られたのが始まりだそうです。

最近は祭り運営がし易いよう、何月の第何日曜と、祭りの日にちを
変更する所が多い中、頑なに伝統を守ってます。

祭りの規模は葵祭り、時代祭りに匹敵する500人以上で支えています。
まだ「平安時代」なら、洛中はこの日「祝日」かも。



氏子の範囲が広い分、毎年巡行のコースは変わります。今年は巡行の距離が短いコー
スが選択されました。と言っても約9キロです。
主に御所の北と西を巡行し、北は上賀茂神社の側まで行く事もあります。

触大鼓、獅子舞、剣鉾、御輿3基、お稚児んさん、武者行列を兼ねた武者太鼓、牛車
(交代用に2頭)に牛車を先導する八乙女さん、神主、神官用の馬3頭。

実は、まだほかにも行列があるのですが、御輿が忙しくカメラもビデオも
腰の巾着の中に入ったままでした。

巡行は大通りの交差点のみならず、狭い道にも入り、武者太鼓が打たれ、御輿が担が
れます。各御輿の地元範囲では何回も担がれます。



以前、地下鉄北大路バスターミナルの所で
地元や!かこ!(担ぐ)と言って盛大に担いで、後日、警察からクレームが来たそうです。
この場所は、駅伝やマラソンでもコースから外される場所ですから

でも、現場の警察官は見て見ぬ振りをしてくれます。
このあたりでも、いかに、この祭りが大きな祭りか理解できます。



各御輿は担ぎ始めると約4〜5分、日が沈む頃の宮入の際はさらに10分ぐらいは
気勢を上げます。もちろん、担ぎ手は何回も交代します。

御輿の重さはどれぐらいだと思いますか?
どこの御輿も自分の地元の御輿が大きさも、重さも一番と自負している為
あえて公表していません。

ただ、巡行の際に飾られる装飾品などを付けただけで、約100キロ重くなるそうです。
さらに当日は「御霊」を乗せるのですから、落としたり
地面につけたりは出来ませんので、さらに重くなります。

御輿や剣鉾には、菊らしき紋が入っています。
元々は天皇からの下賜で、「菊花御紋章」「16の重弁」でしたが、戦時中の国策
で、御輿などの紋章を変えさせられたそうです。
今宮神社の御輿も菊を囲む丸を切らせたそうです。

その名残が御輿に残されています。これはいい勉強になりました。

御霊祭2はここ

更新2002/5/20日
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